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京都大学野生動物研究センターの研究者で、アフリカ・コンゴ民主共和国のルオー学術保護区・ワンバで野生ボノボの研究を行う横山拓真氏とタッグを組み、希少な野生ボノボの魅力や霊長類研究の面白さを発信しています。
京都大学野生動物研究センター所属。コンゴ民主共和国のルオー学術保護区・ワンバで野生ボノボの研究に従事。2019年9月からYouTubeチャンネル「横山拓真の霊長類研究所」にて野生ボノボの情報発信を始め、チャンネル登録者数は6.1万人突破(2022/8時点)。
野生ボノボの動画という貴重さから、国内外のテレビ番組などからもオファー多数。ビーリア(ボノボ)保護支援会で現地の村人の支援やボノボの保護活動にも取り組んでいる。
初めまして。京都大学野生動物研究センター所属の横山拓真(よこやまたくまさ)です。コンゴ民主共和国・ルオー学術保護区・ワンバで野生ボノボの研究をしています。
みなさん、「ボノボ」をご存じですか?
正直なところ、私も数年前まではボノボという生物を知りませんでした。「チンパンジー」や「ゴリラ」と聞くと、「あの賢い類人猿だね!」「あのカッコいい類人猿だね!」と容易に想像できると思いますが、「ボノボ」と聞いてもイメージが湧かない方が多いと思います。
「ボノボ」はチンパンジーと同じく、私たちヒトと最も近縁な類人猿の1種です。見た目はチンパンジーに非常に似ていますが、その社会性は大きく異なります。
チンパンジーの場合は、オス中心社会と表現されることが多く、群れの中のオスの順位がメスよりも高く、様々な行動の主導権や優先権をオスが握っていると言われています。
反対に、ボノボはメス中心社会であると言われています。メスがオスよりも社会的順位が高く、採食や遊動、性的交渉などの主導権や優先権を握っているとされているからです。
さらに、ボノボたちは同種殺しをすることがなく、「平和的な類人猿」と表現されることも多いです。実際に現地でボノボを観察していても、どこか私たちヒトと似ているように見えて、とてもかわいらしく、時に恐怖すら感じることもあります。
そんな野生のボノボたちはアフリカのコンゴ民主共和国にのみ生息しています。残念なことに、日本の動物園にはボノボは一頭もいないため、日本人がボノボに出会う機会はほとんどありません。
私が調査をしているルオー学術保護区・ワンバは、1973年から京都大学の日本人研究チームが長期的な調査を継続して行っています。
コンゴ民主共和国は恵まれた自然、感情豊かな人々に溢れる、非常に魅力的な国ですが、反面、エボラ出血熱の流行をはじめとした衛生的な問題、政権交代を伴う紛争の危惧など、政治的に不安定な国でもあることから、一般人が入国・滞在することは難しい国かもしれません。
また、ルオー学術保護区・ワンバも、コンゴ民主共和国の奥地にあり、調査地に向かうのにも、莫大な資金と労力がかかります。ルオー学術保護区は、電気・水道・ガス、ありとあらゆるインフラがなく、まさに「秘境」とも呼べる場所だと思います。
本チャンネルの理念に共感していただいた方や動画にて学習しておられる方々からのご支援を募集予定です。開始まで今しばらくお待ちください。